次期Mac用OS「macOS Mojave 10.14」は今秋正式リリースされる予定ですが、Appleは開発者やPublic Betaユーザー向けに「Public Beta版」を公開しています。
この「Public Beta版」を、一足先にサポート対象外の「Mac Pro Early 2008」にインストールしてみました。
「macOS Mojave 10.14」は、32-bitアプリをサポートする最後のmacOSとなるようですので、是非ともインストールを成功させて「32-bitアプリ専用マシン」として、少しでも長く活躍できる場を残してやりたいところです。
今回もサポート対象外のMac用定番パッチャー「macOS Mojave Patcher」のお世話になります。
2019/4/2時点で「macOS Mojave 10.14.4」がリリースされていますが、アップデートの際は注意が必要です。
必ず、「macOS Mojave Patcher ver.1.3.0」以降を使用し、新たにインストーラを作成しないと起動しないとのことです。
Metal対応グラフィックカード非搭載がネックに・・・
今回の「macOS Mojave 10.14」から、アップル純正の3D描画APIであるMetalに対応しているGPUを搭載していない機種は、サポートされなくなりました。
私のMac Pro Early 2008に換装している「ATI Radeon HD5770」も対象外です。
「macOS Mojave Patcher」ページの「Known issues」に、次のような既知の問題が追加されました。
・AMD Radeon HD 5xxx / 6xxxシリーズGPUアクセラレーション:現在、Radeon HD 5xxxまたは6xxxシリーズGPU搭載のシステムでMojaveを実行するとフルグラフィックスアクセラレーションを得ることはできません。これには、15インチおよび17インチのMacBook Proシステム(MacBookPro8,2および8,3)が含まれます。これらのマシンでGPUアクセラレーションを有効にするには、AMD GPUを無効にする必要があります。
・2008年前半のMac Pro(MacPro3,1)GPUサポート:Mojaveを使用している場合、Metal-comptibleカードであり、Mojaveでサポートされている場合でも、新しいAMDビデオカードを使用することはできません。Mojaveで使用される新しいAMDドライバは、MacPro3,1がサポートしていないSSE4.2命令セットを必要とします。現時点ではこれを回避する手段はありません。MacPro3,1システム用の唯一のGPUアップグレードオプションはnVidiaカードです。これは完璧に動作します。
「dosdude1」:「macOS Mojave Patcher」より抜粋(翻訳のまま)
わかりやすく表すと、対応グラフィックボードは次のようになると思います。
- Intel HD Graphics 4000以上
- nVidia Geforce GTX 4xx以上
- AMD R9 (HD 7000)以上
上記の条件にあてはまるグラフィックボードに換装すれば動作するということになりますが、Mac用として販売されているものは、どの商品もたいへん高価(10万円前後)です。
ただ、Mac用のドライバさえ入手できれば、Windows用のグラフィックボードを「Mac Pro Early 2008」に換装して使用する方法もあります。
私はもう「Mac Pro Early 2008」に投資するのは止めたので・・・。
というわけで、
条件にあてはまるグラフィックボードを用意できない場合は、「macOS Mojave 10.14」へのアップグレードはあきらめるしかなさそうです。
しかし、ダメもとでインストールしてみました!
「macOS Mojave 10.14」をクリーンインストール
ダークモードで表示
いつものように、「macOS Mojave Patcher」を使って作成した「USBインストーラ」から起動し、インストールを開始します。(10.14から最低16GBのUSBメモリーが必要です。)
まず、最初に「macOS High Sierra 10.13.6」へ上書きインストールを試みましたが、エラーが発生し中断、リトライするも結果は同じだったので “クリーンインストール” に変更。
無事、インストール完了。
ダークモードで表示
【追記:2019/11/6】
「macOS Mojave」のインストール手順は、最新記事(2019/11/6)『「macOS Mojave Patcher」 がAMD製GPUをサポート、Mac Pro Early 2008でも快適動作!?』を参照してください。
「macOS Mojave 10.14」にはグラフィックボードの対応が必須
クリーンインストールは問題なくできるようですが、やはりグラフィックス機能に致命的な問題があり、まったく使い物になりません。
対応グラフィックボード装着済みか、入手可能な方以外は「macOS High Sierra 10.13」が、“Mac Pro Early 2008” で使用可能な最終OSになるでしょう。
“Mac Pro Early 2008” 以外のサポート対象外機種に関しても、グラフィックボードが非対応の場合、「macOS Mojave 10.14」をインストールできたとしても、グラフィックス機能を必要とするアプリケーションは動作しません。
とにかく、「macOS Mojave 10.14」にはグラフィックボードの対応が必須のようです。
個人的には、ドライバ不要の『Sapphire Radeon HD 7950 3GB Mac Edition』が間違いないと思うのですが、入手困難な状況ですね。
【追記:2019/11/5】「Mac Pro Early 2008」ユーザーに朗報!
「dosdude1」さんのサイトにも書かれているように、“nVidia Geforce GTX 4xx以上
” のグラフィックボードを用意するのが無難なのでしょうか。
サイト 「dosdude1」:「macOS Mojave Patcher」
Mac Apple 専門店 「Vintage Computer」の社長日記に、グラフィックボードについて説明があります。参考にしてみてはいかがでしょうか。
公式サイト VC社長日記:『Mac ProのMetal対応GPUカード』2018年06月06日
私が気になっているのは、Windows用の『玄人志向 ビデオカード GEFORCE GTX 1050Ti搭載 グラフィックボード GF-GTX1050Ti-4GB/OC/SF』です。Mac用と比べ、2万円前後と安価ですし、補助電源を必要としないこともポイントですが、NGの報告もあるようですし・・・。
【追記:2018/10/20】
NVIDIA:10/18 CUDA 10 and macOS 10.14
NVIDIA:10/18 FAQ about MacOS 10.14 (Mojave) NVIDIA drivers
「Mac Pro(Early 2008)」以外の機種に関しては、確認ができませんがあしからず。
最後に、Mac Pro用として販売されているグラフィックボードを紹介しておきます。あなたのMacに対応しているかどうか、よく確認してから購入してくださいね。
【追記:2018/08/24】こちらも追加しておきます。結局、私はこれを・・・
【追記:2019/01/11】注意)現在「macOS10.14」対応ドライバが公開されていないため、動作不十分です。
記事 『「macOS Mojave Patcher」 がAMD製GPUをサポート、Mac Pro Early 2008でも快適動作!?』
記事 『Mac Pro(Early 2008)に『nVIDIA Quadro 4000 for Mac』換装で「macOS 10.14 ベータ版」をインストール!?』
【Mojaveは諦めて、“Catalina”をインストールしませんか?快適動作!】
記事 『Mac Pro Early 2008 に「macOS 10.15 Catalina」をインストールする方法』