この連載は、CDショップ実店舗における売上アップ術を紹介しています。
ここで紹介している接客法をマスターすることで “売上は確実にアップ!” します。
また、この接客法はCDショップに限られたことではなく、接客を必要とする商売すべてに当てはめることができますので、興味のある方には是非読んでみて欲しいと思います。
小規模小売店だからこそ、幅広いジャンルの商品知識が必要不可欠!
モノを売るために、まず必要なことは「商品知識」であることは当たり前ですが、CDという性質上、各ジャンルごとに数多くのアーティストがCDを発表していて、それらをすべて把握することは不可能と言ってよいでしょう。
だからといって得意なジャンルだけの知識では、来店するすべての客への対応ができません。ある程度の規模でスタッフの数にも恵まれている店舗であれば、ジャンル別の専門スタッフを揃えることも可能でしょうが、小規模店では無理なことです。
ですから、少なくとも店長だけは、来店されるすべての客に対応できるような幅広いジャンルの知識を身につけておく必要があるのです。数少ないスタッフにも、いきなり同様の知識を求めるというのは無理がありますので、スタッフには得意ジャンルを任せてみることからはじめると良いでしょう。
「あなたの店舗に来店する客のニーズに対応できる程度の知識」で売上50%Upを目指せ!
まず、必要なことは「あなたの店舗に来店する客のニーズに対応できる程度の知識」です。
今、販売されているCDは、ロック、ポップス、ジャズ、クラシック、民族音楽、演歌などの音楽CDから自然環境音や落語などのCDにいたるまで、あらゆるジャンルに広がっています。これらのうちのどれかを求めて客は来店します。
〜ステップ1〜
あなたは今、店頭にいます。来店中の客から「今、よく売れているCD」と「あなたのおすすめCD」を次のジャンルから3枚ずつピックアップして欲しいと要望されました。そのジャンルは「ヘヴィーメタル、邦楽ポップス、洋楽AOR、ジャズ(ピアノ)、クラシック(協奏曲)、ヒーリング用、落語」です。
いかがでしょうか? 音楽CDは、すぐにピックアップできましたか? 音楽CD以外の3枚ずつは、ちょっとむずかしいかもしれませんね。(実際にこんな客はいないと思いますが、ただのテスト問題ですので深く考えないでください。)
ここで、もし「自分の知識は偏っていた」と感じたのであれば、もっと幅広いジャンルで音楽を聴いてみましょう。また、まったく興味のないジャンルにおいても最低限、売れ筋の商品くらいは把握しておきましょう。
私の言う「あなたの店舗に来店する客のニーズに対応できる程度の知識」とは、ステップ1のように「客からの要望に即座に応じることができ、それぞれのCDについての簡単な説明ができる程度の知識」ということです。そして、この知識と共にどんな質問にも対応できる自信を付けましょう。
小規模小売店が、CDの売れないこの時代に生き残るためには、幅広い客層を相手にした幅広いジャンルのアイテムを取り扱える店にしていくしか方法はありません。オンラインショップを併設しているのであればジャンルを絞ったマニアックな店づくりも可能かもしれませんが、一般的な小売店でそれは無謀です。
【CD店舗売上アップ術】第2回「商品知識は幅広いジャンルで身につけよう!」は、ここまでです。今回の幅広いジャンルにおける商品知識は基本的なことですが、次のステップへのたいへん重要なポイントになります。必ず、クリアできるようにしていただきたいと思います。
第3回は「売上アップにつながる基本在庫」について述べたいと思います。では、また次回。
【CD店舗売上アップ術】連載 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回(最終回)
音楽ソフト販売業の経歴はこちらにあります。