T-SQUARE(ティー・スクェア)は、日本のフュージョン界を代表するポップ・インストゥルメンタル・バンド。
1976年11月に、ギタリストであり、コンポーザーであり、そしてプロデューサーでもある「安藤正容(安藤まさひろ)」によって結成。その後「伊東たけし」らが加入、1978年にアルバム『Lucky Summer Lady』を発表し、本格的に活動を開始します。
1987年のアルバム『TRUTH』のタイトル曲「TRUTH(作曲:安藤まさひろ)」が、“F1グランプリ” のテーマ曲に使用されたことで大ヒット、T-SQUARE(発売当時はザ・スクェア)の代表曲となります。
1988年までは「ザ・スクェア」、それ以降は「T-SQUARE」として活動中。
サイト オフィシャルサイト:「T-SQUARE official site」
『虹曲』9人のゲスト・ミュージシャンを迎えたセルフ・カヴァー・アルバム 2012年リリース
『虹曲 T-SQUARE plays T&THE SQUARE SPECIAL』は、『宝曲』『夢曲』に続き、2012年にリリースされた「T-SQUARE」のセルフ・カヴァー・アルバム第3弾です。
前の2作品『宝曲』『夢曲』が完全にT-SQUAREによるセルフ・カヴァーであったのに対し、この3作目『虹曲』では、ジャズ・ロック界の強者ミュージシャン9人をゲストに迎え、各々のパートが強烈にフィーチャーされた作品となっています。
ですから、ゲスト・ミュージシャンのサウンドに馴染みのある方であれば「お〜、こんな感じになるんだ〜」と、いつもの T-SQUAREサウンドとは “ひと味もふた味も違う新鮮なサウンド” を満喫することができます。
全9曲で構成されていますが、各曲でフィーチャーされているゲスト・ミュージシャンは次のとおりです。
曲目 | ゲスト・ミュージシャン | パート |
---|---|---|
1. FACES | 高崎晃(LOUDNESS) | エレクトリック・ギター |
2. RADIO STAR | 日野“JINO”賢二 | エレクトリック・ベース、ラップ |
3. 遠雷 | 東儀秀樹 | 篳篥(ひちりき) |
4. ROMANTIC CITY | coba | アコーディオン |
5. NIGHT DREAMER | 光田健一 | アコースティック・ピアノ |
6. PLAY FOR YOU | 宮本笑里 | バイオリン |
7. BIG CITY | 勝田一樹(DIMENSION) | サックス |
8. Knight’s Song | 山本恭司(BOWWOW) | エレクトリック・ギター |
9. TEXAS KID | 山下洋輔 | アコースティック・ピアノ |
個人的に気に入っている楽曲は、1曲目の「FACES」と8曲目の「Knight’s Song」です。ギターを弾く私としては、どうしても自然にギターのサウンドを優先して聴いてしまいます。
そもそもこの2曲、オリジナル自体が T-SQUAREにしては珍しく「疾走感のあるハード・ロック調」、安藤正容のギター・テク全開の楽曲です。
それもそのはず、「FACES」は、今は亡き “アイルトン・セナ” のテーマ曲、そして、「Knight’s Song」は、ゲーム『GRAN TURISMO』テーマ曲「MOON OVER THE CASTLE」のT-SQUAREヴァージョンなのですから。
「FACES」
まずは、1曲目の「FACES」ですが、イントロ部分から懐かしささえ感じさせる高崎晃のギター・リフではじまります。
「う〜ん、これは紛れもなく初期の “LOUDNESS” サウンド」
元々、安藤正容のギター・リフもピッキング・ハーモニックスを使った高崎晃のようなサウンドでしたが、高崎晃本人に演奏してもらうとは、面白い試みをしたものです。
そして、ギター・ソロでも高崎晃サウンドをバッチリ聴かせてくれます。
ハード・ロック・ギタリストが参加することで、「T-SQUARE」もハード・ロック・バンドになってしまうことがよくわかりました。(笑)
「Knight’s Song」
お次は8曲目の「Knight’s Song」、オリジナル曲もスピード感があり、安藤正容のギターもノリノリでカッコいい楽曲なのですが、このカバー・ヴァージョンでは山本恭司(BOWWOW)が 見事に “Kyoji World” を魅せてくれます。
イントロ部分から、いきなり山本恭司のソロ・アルバムかのようなサウンドが耳に入ってきます。そこから山本恭司以外の誰のものでもないギター・リフによって、疾走感を増していきます。
そして、山本恭司のギター・ソロが唸りを上げて襲いかかってきます。高崎晃同様に、とてもゲスト・ミュージシャンとは思えない、いつもどおりのプレイを聴かせてくれます。
山本恭司特有の “うねるようなサウンド” 全開のギター・ソロ、この曲調、ここに人見元基のボーカルが入れば、まさに「VOWWOW」だ!
「う〜ん、ゾクゾクしてきます。」
おっと! 間違った方向に向かっていました、ごめんなさい。このアルバムは「T-SQUARE」のセルフ・カヴァー・アルバムでした。(笑)
国内ロック・ギタリストでは、最も好きな「山本恭司」と「T-SQUARE」とのコラボレーションに、ちょっと興奮し過ぎました。
この2曲で十分満足できる作品
というわけで、個人的にはこの2曲で十分満足できる作品となっています。T-SQUAREファンだけではなく、高崎晃、山本恭司のファンも要チェックの2曲です。
もちろん、他の楽曲もゲスト・ミュージシャンの個性がフィーチャーされ、先発の『宝曲』、『夢曲』とはまた違った楽しみ方ができる「セルフ・カヴァー・アルバム」となっています。
アルバム全体の曲構成も、バランスのとれた「T-SQUARE」らしい作品に仕上がっていると思います。
「またいつか、気が向いたらこの企画やって欲しいです。」
PR 初回30日間無料!新曲から名盤まで7,000万曲以上が聴き放題。
【Amazon Music Unlimited】で音楽聴き放題! PR もう読まない本や、聴かなくなったCD、観ることのないDVDは売っちゃいましょう!
宅配買取サービス【宅本便】(ブックオフオンライン)