アメリカのジャズ・フュージョンギタリストで、当時のギタリストの中で、速弾きにかけてはピカイチのギタリストとして有名でした。1974年〜1976年の解散までチック・コリア率いる「リターン・トゥ・フォーエヴァー」に参加、その後はソロとして活動。
アル・ディ・メオラの速弾き奏法の凄さは、スウィープ奏法やハンマリング・オンなどはあまり使用せず、ほぼ「オルタネイト・ピッキング」で弾くことにあります。それにより、一音一音がハッキリとした、小気味よいフレーズになります。「これぞ正真正銘の速弾きだ!」と言わんばかりのテクニックを見せつけてくれます。
「All Your Life(A Tribute To The Beatles)」 2013年リリース
アル・ディ・メオラ自身の昔からの念願が叶った、ビートルズをカバーした「アコースティック・アルバム」です。さすが、天才ギタリストのアレンジだけあって、ビートルズの曲であることを忘れ、まさしくアル・ディ・メオラの世界に引き込まれていきます。
通常のアルバムでは、音数が多くスピード感のある演奏がアル・ディ・メオラの特徴です。しかし、それが聴くときの体調によっては「ちょっとイライラ」し、他のアーティストにチェンジすることもあります。
しかし、このアルバムはすべての曲で素晴らしく美しい旋律が奏でられ、一日中聞いていても飽きることのない「ハイレベルなBGM」にもなります。アレンジを重ねていくたびに「ビートルズへの愛情」が曲に注ぎ込まれた、渾身のアルバムに仕上がっています。
「Friday Night in San Francisco – Live」 1980年リリース
アル・ディ・メオラ、ジョン・マクラフリン、パコ・デ・ルシアの3人がアコースティックギターを持って集まったら、とんでもないアドリブ大会になってしまったといった感じのライブ・アルバムです。
速弾きもさることながら、3人それぞれの表現力が凄すぎます。このライブを「生」で観た客も、きっと「自分たちは観てるだけなのに、どうしてこんなに緊張するんだ?」と感じていたことでしょう。そんな会場のピンッと張り詰めた緊張感が「ビン!ビン!」伝わってくるライブアルバムです。
アルバムには5曲入っているのですが、丸ごと1曲に感じてしまうほどの作品で、とにかく「凄い!」の一言です。
アル・ディメオラ, ジョン・マクラフリン & パコ・デ・ルシア
「Elegant Gypsy」 1977年リリース(通算2枚目)
速弾きの実力を余すことなく発揮しているのが、このセカンド・アルバム「エレガント・ジプシー」で、一気にその名を世界に広めました。アル・ディ・メオラの速弾きは、オルタネイト・ピッキングの極み!
それぞれ、スペインの風を感じさせるような曲でありながら、プログレッシブ・ロックを思わせる構成で攻めてくるなど、アル・ディ・メオラ独自の魅力にあふれています。
注目曲は、4曲目「Race With Devil On Spanish Highway(スペイン高速悪魔との死闘)」、とにかくユニゾンがすごい!超人ワザです。
3曲目の「Mediterranean Sundance(地中海の舞踏)」も大好きです。この曲を聴くと、いつも「フラメンコ・ギター」が欲しくなってしまいます。
全曲速弾きの教科書のようなアルバムで、個人的にはアル・ディ・メオラのナンバーワン・アルバムです。
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