近年、排ガスによる大気汚染の問題に対応するため、各自動車メーカーによる電気・水素自動車の開発が加速しています。特に欧州では、フランスに続いてイギリスも2040年までにディーゼル車とガソリン車の販売禁止と発表、ドイツ、オランダなどの周辺国も同様の方針を示しています。
また、電気・水素自動車の開発と同時に「自動運転」機能の開発も加速化しています。すでに多くの方が、自動運転機能の一部(衝突防止自動ブレーキシステムなど)を搭載した「自家用車」を所有していることでしょう。
さらに、物流においてもトラックドライバー不足の解消に向けて、2018年1月から国土交通省や経済産業省、警察庁、民間などが協力し、「無人トラック隊列走行」の公道実験(新東名)を実施することが決まっています。
PDF 国土交通省:トラックの隊列走行について
このような動きから、近い将来、自動車は排ガス排出量ゼロの「電気自動車」か「水素自動車」のみとなり、しかも “自動運転” という時代になるのでしょう。
すべての自動車に “自動運転機能” が搭載された場合、運転手が必要なくなるわけですから、今までのカーライフを根本から覆すことになります。
そこで、自家用車が公共の交通機関と同じ「単なる移動手段」となった場合、私たちのカーライフはどのように変化するのか想像してみました。
すべての自家用車が “自動運転” 化した場合のメリットとデメリット
すべての自動車が “自動運転” 化されたなら、いくつかのたいへん大きなメリットがあります。そして、少しのデメリットもあります。思いついたことを箇条書きにしてみました。
- AI(人工知能)制御の安全走行により、無謀運転や信号無視、追突などによる事故がなくなる。
- ほぼ連結状態での走行により、渋滞がなくなる。
- 運転する必要がないので、移動中の時間を有効に使える。
- 高齢者も自家用車で安全に移動することができる。
- 多くのお父さんが運転手役から解放される。
- AI(人工知能)が制御不能なレベルの状況には対処できないのでは?
- 人間から車を運転する楽しみを奪ってしまう。
ほかにもたくさんあるでしょうが、私のような車好きからすると「ドライブする楽しみを奪われてしまうこと」が一番のデメリットになるでしょう。しかし、これも時代の流れということなのでしょう。
このようにちょっと想像しただけでも、自動車の “自動運転” 化がもたらすメリットはたいへん大きいことが理解できます。しかも、すべての自動車が無公害の「電気自動車」か「水素自動車」なのですから驚きです。
子供の頃描いていた「未来都市」が現実のものとなる日が、そこまで来ているのかもしれません。そして、「昔は、人間が車を運転してたんだってぇ〜」と言われる時代が来るのかもしれませんね。