「メモリーズ・イン・ロック ライヴ・アット・モンスターズ・オブ・ロック2016」を視聴した感想
音楽のジャンル的な表現をすると「アダルト・ハードロック」といったところでしょうか。「アダルト・ハードロックって何だ?」という声が聞こえてきそうですが、率直な感想として「肩すかしを食らった」ようなライブです。
その理由として挙げられるのが次のポイントです。
- 今回のユニットの基盤が完全に「ブラックモアズ・ナイト」であることから「ハードロックらしいドライブ感」が感じられない。映像にグイグイと引き込まれるようなワクワク感もない。
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期待していた「ズラリと並べられたマーシャル・アンプ」の姿はなく、ステージ上には「ENGL」のコンボアンプが3機ころがっているだけで、見た目もショボいし音圧も感じられない。「テープ・エコー」だけは今も健在のようですが、まったく「レインボー」のステージとは思えないセット。
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全体的に「レインボーとディープパープル時代の曲をおとなしく演じてみました」といったライブ。
このような理由から「アダルト・ハードロック」と表現しました。
酷評になりましたが、良かったポイントもあります。それはボーカルの「ロニー・ロメロ」で、前評判どおり「ロニー・ジェイムズ・ディオ」の歌声を彷彿とさせる歌唱力で、ライブアルバム「オン・ステージ」を思い出させてくれました。そして、キーボード「イェンス・ヨハンソン」も相変わらず存在感のあるサウンドを奏でています。
「ロニー・ロメロ」と「イェンス・ヨハンソン」というパワーのあるメンバーが揃っていただけに、バンドの要となるリズムセクションにブラックモアズ・ナイトのメンバーを持ってきたことが惜しまれます。やはり、当時のレインボーを再現できるパワープレイヤーを起用すべきだったのではないかと思ってしまいます。コーラスにキャンディス・ナイトが参加していることは大目にみるとして(笑)
リッチーも現在71歳、プレイに多少の陰りは見えますが存在そのものがリッチーです。ステージ上にリッチーがいれば、そこは「リッチー・ブラックモアズ・レインボー」の世界になるはず、ですが今回のライブは期待が大きかっただけに、私としては「不完全燃焼」といったところです。
自分で紹介しておきながら、こんな酷評をすることになろうとは発売日まで思ってもいませんでした。ただ、これはあくまでも私個人の感想ですので、みなさんはまた違った印象を受けるかもしれません。
これだけ酷評しておいて今更のようですが、ライブ自体は良く仕上がっていると思います。私も、メンバーがどうのこうの、ドライブ感がどうのこうのではなく「古くからのファンのために、ちょっと頑張ってみたよ」という、リッチーの気持ちを素直に受け取ればよいだけのことかもしれませんね。
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記事 「メモリーズ・イン・ロック ライヴ・アット・モンスターズ・オブ・ロック2016」の紹介記事はこちら
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