最近、日本でも耳にするようになってきた言葉『ブラックフライデー』とは、アメリカで「11月の第4金曜日」に開催される小売業界の大型セールのことです。そして、クリスマスにかけての “年末商戦スタートを告げるイベントでもある” ということです。
そもそも『ブラックフライデー』の前日、11月第4木曜日は『感謝祭』です。この日、アメリカでは家族や親戚が集まり、七面鳥やマッシュポテトなどの家庭料理を堪能し、感謝の気持ちを込めて収穫を祝います。
そして、翌日第4金曜日からクリスマスにかけて、日本の “初売り” のような大型セールが開催されます。
『ブラックフライデー』と呼ばれるようになった理由
この大型セールの初日である「11月第4金曜日」は、早朝から営業する店舗が多く、アメリカの小売業界にとって「1年で最も売り上げを見込める日」とされているそうです。そういったことから『ブラックフライデー:黒字の金曜日』と呼ばれているようです。
また、『ブラックフライデー』と呼ばれるようになった理由には諸説あり、ウィキペディアでは次のように説明されています。
1961年ごろからフィラデルフィアで始まり、1975年にはかなり広まった比較的新しい言葉で、当日買い物客で道路が混むのでそう呼ばれている。名付けたのはフィラデルフィアの警察で、人が外に溢れて仕事が増えるため「真っ暗な金曜日」と呼んだことがきっかけとされる。当初、小売店などはこの言葉に不快感を示して「ビッグフライデー」という言葉を作ったが、一般には「ブラックフライデー」で広まった。後に、フィラデルフィアの新聞が、小売業者が儲かり黒字になるという解釈を発表してからは「ブラックフライデー」は良い意味で使われるようになった。
出典:ウィキペディア:「ブラックフライデー」より
他にも、「大量にモノを買わされてしまう暗黒の日」という意味が含まれている、との説もあります。
そして、日本でも『ブラックフライデー』
昔から、小売業界にとって一年の内で2月と11月は “特に消費が冷え込む月” とされてきました。
消費者にとって2月は、物入りの新学期や新生活が始まる3月、4月に備えて消費を控えようとします。そして、11月は、年末年始の大行事が控えているため、どうしても倹約志向になってしまうからです。
そこで小売業界は、消費者の購入意欲をかき立てるために “いろいろな戦略” を練ってきました。今までに大きな経済効果をもたらしてきたイベントといえば「クリスマス」「バレンタインデー」「ホワイトデー」「優勝セール」「ハロウィーン」などがありますね。
そして、2016年から本格的に加わった、新しい11月のイベントが『ブラックフライデー』ということになります。
今年2017年は、さらに多くの小売業者が『ブラックフライデー』戦略に参戦したようですが、このセール「本当に必要なのでしょうか?」
私は、少し疑問に感じています。日本には「歳末セール」とか「初売り」といった文化がありますから。
何事においても「休息」は必要だと思います。モノにあふれた現代だからこそ、一年の内でふた月くらいは、あまりお金を使わず過ごすというのもいいと思うのですが・・・。
記事 Web漂流伝-R 「人として生きる」(カテゴリー)