この記事では、「純銀のシルバー・アクセサリー」を作るために必要不可欠な素材、【銀粘土】について簡単に説明しています。
【相田化学工業「アートクレイシルバー」&三菱マテリアル「PMCシルバー」】
画像:Amazonより
購入できる「銀粘土」は2種類
銀粘土とは、マイクロサイズまで微粒化した銀と水とバインダー(結合材)を練り合わせて作った粘土状の素材です。銀の融点よりもかなり低い温度(600〜900℃)で焼成できるので、粘土細工を造形する手軽さで「純銀のシルバー・アクセサリー」を作ることができます。
市販されている銀粘土は、三菱マテリアルの「PMCシルバー」(1992年)という製品と、相田化学工業の「アートクレイシルバー」(1995年)という製品があります。2社とも数種類の粘土を販売しており、用途に応じて使い分けることができます。
【追記:2023/4/25】三菱マテリアル事業撤退
三菱マテリアルトレーディング(株)は、2023年3月31日をもって貴金属粘土PMC事業から撤退しました。
サイト 三菱マテリアルトレーディング(株)「PMC」(貴金属粘土PMC事業撤退に関するお知らせ)
それぞれの特徴を把握してから作業することが重要
水分の保持時間、乾燥時間、焼成温度・時間、収縮率などに違いがあるので、銀粘土それぞれの特徴を把握してから作業することが必要になってきます。特に「リング」や、焼成後に「天然石」をはめ込むアクセアリーなどの場合は「収縮率の把握」が非常に重要なポイントになってきます。
私がメインで使用しているのは、三菱マテリアルの「PMC3」と、相田化学工業「ART CRAY SILVER」で、製作アイテムに応じて使い分けています。
例えば、小さくて薄いアイテムの場合は、乾燥までの時間に余裕があり焼成後の強度に定評がある「PMC3」を使用し、焼成後に天然石を台座にはめ込むような、あまり収縮して欲しくないアイテムや、白っぽい銀の風合いを出したいアイテムの場合は、収縮率が低く研磨作業によってさまざまな風合いを出せる「ART CRAY SILVER」を使用するといった具合です。
最初は2種類両方を少量で試してみましょう
銀粘土細工に挑戦する方にとって一番重要なのは、ご自身が使ってみて扱いやすいと感じた素材を使うことだと思います。最初は両方試してみることになりますが、どちらが自分に向いているか探ってみてはいかがでしょうか。
このカテゴリーでは、私がアクセサリーを作っていく中で失敗した点や、うまく仕上げるポイントなどを少しずつアップしていこうと考えています。素人ならではの失敗や工夫が、みなさんの製作に少しでも役立てば幸いです。