3年ほど前に「耳管開放症」の症状が悪化して以来、日々変化する症状を「少しでも安定させることができれば」ということで、漢方薬である『加味帰脾湯(カミキヒトウ)』を服用しながら日常を過ごしています。
ところが、半年くらい前から水っぽいタンがよく絡むようになり、頻繁に咳払いをしなくてはならない状態になってしまいました。その原因はわかっています。
私は自分なりの方法で、耳管が開放した状態から元の状態に戻そうとするのですが、その際多少の鼻水が喉(のど)へまわってしまうのです。耳管開放症の症状が悪化すると、その行為が増えることによって、タンが絡みやすくなるのだと思います。
そこで、「この症状を少しでも改善できるモノはないか」と、ググって見つけたのが超音波温熱吸入器『ホットシャワー5(UN-135)』でした。子供の頃、中耳炎で耳鼻科に通っていたとき、このような吸入器の前で口を大きく開けていた記憶があります。中耳炎治療のついでに扁桃腺の消毒でもしていたのだろうと思います。
タンの絡みが改善すると同時に、「耳管開放症の症状も改善されないかな?」という期待感から、早速購入し、試してみることにしました。結論から言うと、私には効果がありました。
公式サイト 漢方セラピー(クラシエ):『加味帰脾湯(カミキヒトウ)』
超音波温熱吸入器『ホットシャワー5(UN-135)』について
まずはじめに、超音波温熱吸入器『ホットシャワー5(UN-135)』とはどのようなものか、簡単に説明をしておきます。
鼻から喉(のど)まで続く粘膜には、「繊毛」とよばれる直径1000分の1ミリの細い毛が生えています。「繊毛」はウィルスなどの異物をキャッチすると、「繊毛運動」によって体外へと排出する役割があります。
しかし、気温が低く乾燥したところでは「繊毛運動」が弱まるため、花粉症が悪化したり、カゼやインフルエンザのウイルスが鼻や口から喉(のど)を通過して体内に侵入しやすくなってしまいます。
そこで、吸入器を使って「喉(のど)や鼻を乾燥から守り温めることで、繊毛の働きを活発にする」ということのようです。
メーカー公式サイトの『ホットシャワー5(UN-135)』についての説明は以下のとおりです。
温めて潤わせる「吸入療法」で、のどの働きを活発に
43℃、5ミクロンの霧でやさしく温め、潤して、のど・鼻が スッキリ!
超音波振動によって水を霧化するので、やけどの心配がありません
のどの加湿に。風邪・花粉の季節の新習慣に。
超音波温熱方式だからミストが違う
• 生理食塩水が使えるので、むせずにスムーズに吸入
• 吸入スタートが約15秒と早い
• 吸入中の動作音が静か
• 傾けてしまってもお湯が出ないのでやけどの心配なし
• バラツキのない最適5ミクロンの粒子径鼻内を加温・加湿する鼻ノズル、のどを加温・加湿する口ノズル、鼻やのどの広い範囲を加温・加湿するマスクを付属
鼻ノズルと口ノズルを使用する際は、角度を調整できます
霧化量は「強」←→「普通」で調整できます
霧化の開始、終了、霧化タンク内の水量不足をブザー音でお知らせ
軽量ボディ、運びやすいハンドル付き
出典:A&D公式サイトより
医療機器認証番号:225AHBZX00022000
公式サイト :A&D 超音波温熱吸入器『ホットシャワー5(UN-135)』

使用した感想と効果
メーカーが明記している “おすすめポイントをチェック”
- 超音波温熱方式だからミストが違う:広告表示どおり本当に細かいミストなので、換気しながら使用していても部屋中が霧で白っぽくなります。顔に当たる感触も細かな湯気を浴びているようで、まったく違和感はありません。
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生理食塩水が使えるので、むせずにスムーズに吸入:生理食塩水のおかげで、まったくむせることなく吸入できます。生理食塩水を作るための計量スプーンが付属しているので、食塩の量に困ることもありません。
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吸入スタートが約15秒と早い:電源ボタンを押すと15秒くらいでミストが噴射されます。
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吸入中の動作音が静か:たいへん静かで、なんの問題もありません。
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傾けてしまってもお湯が出ないのでやけどの心配なし:水を入れる容器部分は、パッキンで密閉されているので傾けた程度でこぼれることはなさそうです。
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バラツキのない最適5ミクロンの粒子径:こればっかりは、計ることができないのでわかりません。(笑)
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鼻ノズル、口ノズル、鼻やのどの広い範囲を加温・加湿するマスク:マスクのみ使用、特に問題はありません。
- 霧化量は「強」←→「普通」で調整できます:「普通」で2.5分噴射、「強」で5分噴射します。しかも「強」 では、2.5分経過すると「ピピッ」と電子音で知らせてくれます。
- 霧化の開始、終了、霧化タンク内の水量不足をブザー音でお知らせ:ちゃんと知らせてくれます。
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軽量ボディ、運びやすいハンドル付き:確かに軽くて持ち運びは楽です。ただ、ハンドルを持って運んだことはありません。あれはパーツのストッパーになっているので、ハンドルを持って運ばない方がよいと思います。
実際に使用して気付いた点
ACコードが固定されているので、使用後のタンク洗浄時に邪魔になります。できれば脱着式にして欲しいところです。
食塩水を使用するので、しっかりと換気できる場所で使用した方がよいでしょう。また、近くに精密機器やパソコンなど、塩分を含んだ水蒸気に弱い機器を置かないように注意しましょう。
使用後は、必ず容器部分を軽く水洗いし、水分を拭き取った方が長持ちすると思います。
効果あり! タンの絡みも減少、耳管開放症の症状も改善
では、使用から2ヶ月経過した時点での「感想と症状の改善具合」をレポートします。
まず、セッティングはいたって簡単で、写真のように本体と容器両方にあるラインの部分まで水道水を入れます。そして、計量スプーンを使って容器に食塩を入れ、セットするだけです。
使用感としては「生理食塩水」を使用するので、むせることもなく「まったく違和感なく吸入することができ、どちらかというと気持ち良い」です。ただし、吸入中に鼻水が垂れてくるのでティッシュなどが必要です。
また、使用後のお手入れも「軽く水洗いするだけ」でよいので、毎日行っても面倒な作業というほどではありません。
1日1回5分間、霧化量は「強」で、前半の2.5分は「口から吸って鼻から出す」、残り2.5分は「鼻から吸って口から出す」を繰り返します。この方法で、ほぼ毎日吸入しました。
吸入を始めて数日経った頃から、タンの絡みが徐々に改善してきました。そして、1ヶ月くらい経過した頃から、耳管開放症の症状が軽くなってきたのです。耳管が開放したままの、あの憂鬱な状態から開放されつつあります。
耳管開放症の主な症状である「耳閉感、自声強聴(自分の声が大きく聞こえる)、自分の呼吸音(鼻呼吸)が大きく聴こえる」など、すべての症状が日常生活ではそれほど気にならないレベルにまで改善しました。
改善理由はわかりませんが、ずっと飲み続けている『加味帰脾湯(カミキヒトウ)』との相乗効果なのかもしれません。このままの状態が少しでも長く続いてくれたらと願うばかりです。
そもそも、タンの絡みを改善するために購入した『ホットシャワー5 (UN-135)』が、耳管開放症の症状までも改善してくれるという「思わぬ相乗効果」に驚いています。
ただし、この効果はあくまでも私のケースであって、誰もが「超音波温熱吸入器」を使用すれば耳管開放症の症状が改善するとは思えませんが、少なくとも私は症状が軽くなり、今でも継続中、ということでこの記事を書くことにしました。
本来、超音波温熱吸入器『ホットシャワー5 (UN-135)』は、喉(のど)の加湿や、風邪の予防、花粉症の改善のために使用することが目的です。それ以外の目的で使用する場合の効果のほどは、すべて自己責任になります。
耳管開放症にかかり憂鬱な日々を送っている方にとって、少しでも参考になればと思い、あくまでも「ひとつの改善事例」としてお知らせしました。また、今後症状に変化が現れたときは記事を追記します。

記事 『耳管開放症』についての記事はこちら
